もともと「マウント(mount)」とは、上に乗る動作を指す言葉です。馬の上に乗るのも、マウントといいます。「上に乗る」ということで、レスリングでも使われる言葉です。相手の上に乗っている状態を、「マウンティング(mounting)」といいます。

ここからの発展形で、ビジネスや学校、はたまた恋愛などの人間関係の中で、
「相手よりも自身が上に立つ」
「自分の優位性をアピールする」
などの意味と重ねて、使われるようになってきました。

ほぼ「自慢する」という意図で使われるケースすらあります。

「相手を威圧し、優位なポジション立つ」ことにより、その後の主導権を握り、ビジネスや交友を優位に進めたいという考えから使われています。

今回は、この「マウンティング」について、さまざまな角度からまとめてみました。

マウンティングの目的

マウンティングは何のために取り組まれるのでしょうか。
最近は、格付け番組も増えてきていますが、

  • 「他人よりもよく見られたい」
  • 「他人よりも上位にいたい」

ということがより重要視されてきているのではないでしょうか。
反対にいうと、

  • 「他人よりも、下に見られたくない」
  • 「いじめられる対象になりたくない」

という感情から出てくるものかもしれません。
いずれにせよ、対人関係が難しくなってきている世の中では、人生の処世術として、マウンティング行為が実施されているのではないでしょうか。

マウンティングの語源

2014年に放送されたテレビドラマ「ファーストクラス」をきっかけに拡大したとも言われています。

『ファースト・クラス』または『ファーストクラス』は、2014年にフジテレビ系で放送された沢尻エリカ主演の日本のテレビドラマシリーズ。 第1期『ファースト・クラス』は2014年4月19日から6月21日まで毎週土曜日23:10 – 23:55の「土ドラ」枠で放送された。ドラマ「ファースト・クラス」とは

また、コンサルタントの石原明氏のポッドキャストで、「マウンティング」に関する考察が繰り返し出てきます。経営者としての「マウンティングの取り方」を教える中で、ポジティブな言葉として「マウンティング」が広がった側面もあります。

マウンティングの類型

マウンティングを類型化してみました。あなたの周りにもこういう方はいらっしゃいませんか。

マウンティング女子

女性の場合は、「ブランド品」、「幸せ」、「見た目」、「センス」などがマウンティングの対象になってきます。

自分をより上位に行くための発言

  • 「最近、シャネルの時計を買ってもらっちゃった!」(ブランドと幸せの組み合わせ)
  • 「仕事は大変だけど、仕事がない人と比べたら恵まれているよね!」(幸せ)
  • 「私の彼氏は、社長なの。」(幸せ)
  • 「私って、食べてもなかなか太れないんだよね。」(見た目)
  • 「彼氏に、その服、センスいいねって褒められちゃった」(センス)

相手を下位に落とすための発言

  • 「早慶より下は、ちょっとねぇ。」(ブランド)
  • 「そんなに忙しかったら、幸せに見えないねぇ。」(幸せ)
  • 「あなたの彼氏は、雰囲気はいい人っぽいねぇ。」(見た目)
  • 「今日のあなた、ちょっと季節感ない感じだね。」(センス)
  • 「どこにいったら、そんな服買えるのw」(センス)

マウンティングおじさん(マウンティング上司)

過去の経歴や肩書を訴求することで、マウンティングすることが多いのが特徴です。

  • 「自分が、若い頃は、あそこで大きな契約を取ったんだぜ。」(輝かしい仕事の実績自慢)
  • 「クライアントにつきあって、朝まで飲んで、そのまま仕事してたんだぜ。」(体力自慢)
  • 「俺が担当をおりてから、あの案件はダメになっちまったぜ。」(能力自慢)
  • 「同期の中で最初に昇進したんだぜ。」(出世自慢)

ポイントは、「過去形の話」がほとんどってことでしょうか。
逆にいうと、今はイケていない人がマウンティング上司の特徴です。

マウンティング・ママ

マウンティング・ママの場合は、「旦那の地位・収入」・「子どもの学力」・「住居」・「過去のキャリア」などがマウンティングの対象になってきます。

  • 「旦那の給料で生活できるので、パートはしないの。」
  • 「小さい頃から、保育園に預けるのはちょっと、、、」(旦那の地位・収入があるからこその発言)
  • 「私立の小学校に行かせるから、お金がかかって困っちゃうわ。」(子どもの学力)
  • 「自宅は、駅チカのタワーマンションの最上階で、買い物が便利なの。」(住居)
  • 「私は、もともと商社で営業してたから、あの感覚はわからないわ。」(キャリア)

家族の話、過去の話の中で、相手よりも上回るポイントをアピールしたくなるものですね。自身の生活が、「他人よりも上質であること」を否定されたくないのが特徴ですね。

マウンティング男子

代表例は、「意識高い系」と呼ばれる方ではないでしょうか。

  • 「他人よりも豊富な知識がある」
  • 「他人とは違うレベルでものごとに取り組んでいる」
  • 「他との違いを知ってほしい」

などの理由から、「意識が高い」という会話が多くなり、嫌がられる対象になっている可能性があります。

また、「学歴」や「収入」の自慢も挙げられます。中には、皮肉交じりの表現も出てくるのが特徴的ですね。

  • 「給料が手取りで50万円しかない」(本心:俺はこれだけもらっているぜ)
  • 「勉強したことないけど、国立大学を卒業した」(本心:俺は勉強しなくても頭がいい)
  • 「マイホームを買ったんだけど、会社から遠くてね」(本心:こんなに若くして家を建てたぜ)
  • 「車はベンツじゃないと嫌でさ、つい買っちゃった」(本心:こんなに高級車に乗ってるんだぜ)

他人から、「すごいね」という反応を欲している感じが共通点でしょうか。

マウンティングする人の特徴

・承認欲求が高い(すごいと思われたい)
・実は自信がない(相手に悟られたくない)
・プライドが高い(他人よりも下が嫌)
・競争が好き(勝ちたい)

マウンティングされる人の特徴
・もともとのルックス・センスがいい
・自己主張しない
・周りからの評判がいい

マウンティングされたときの対処法

1)右から左に聞き流す
2)褒め殺し
3)マウンティングと茶化す
「それは、マウンティングですか。」と茶化す
4)無視する